テーマ:小説

神と僕と魔法を夢で(7)

「千三百七十円になります」 そこには三人分のコーヒーを奢らされている青年の姿があった。僕のことだが。 だいたいにして、おごられる側は気を使って安いものを注文するのが常識というものだ。なぜに三百円以上するようなコーヒーばかりこの子達は頼んでいるのだろうか?問い詰めたい衝動を抑えながら僕はトレーに乗せたコーヒーを席まで運ぶ。どこ…
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神と僕と魔法を夢で(6)

結果だけいうと、間に合わなかった。落下速度と僕の走る速度では文字通り天と地ほどの差があった。ただ地面に触れる直前で時が止まった。本当にただそれだけだった。 「ふぅ、あぶなかったー」 「もう、いっそ死んでしまえ!」 駆けつけた僕の一言は自分でも予想してなかった暴言だった。全く後悔も反省もしてないけど。 「ふん、それ…
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神と僕と魔法を夢で(5)

小川洲水子。今僕の隣を歩いている無邪気な女子高生。最近長かった髪の毛をショートカットにした愛すべき馬鹿。これでも陸上の長距離では県内でもトップクラスのタイムを誇る。それでも陸上部ではないのでそっち関係からの勧誘は後を絶たない。才能がある、いや実力があるのに勿体ないと僕は思うが、まぁそればっかりは本人の意思によるところだから僕はあまり口を…
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神と僕と魔法を夢で(4)

「説明、といっても何から話していいのやら」 「まずは姿ぐらいあらわせよ」 「無理だ」 「だからあきらめが早いっつーの」 「違う、物理的な理由で無理なのだ」 「物理的な理由以外の無理はただのわがままかめんどくさいだけじゃん!」 「なんとも口が減らない男だ。さぞ女にモテないのだろうな」 「ッ!?おー…
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神と僕と魔法を夢で(3)

日曜日、逆から呼んだらびうよちに。 僕が思うに一週間でもっとも休みになる確率が高く、もっとも鬱になる確率が高い日だ。ちなみについで前者は土曜日、後者は月曜日だ 学生を謳歌する僕にとっては休みであるだけの日だ。さすがに明日が月曜日だと気は滅入るが、こないでほしいまでではない。そんな僕は怠惰な生活を送る間もなく学校の図書室へと向かってい…
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神と僕と魔法を夢で(2)

とても醜い音で僕は目を覚ました。 そして、その音が自分の喉から、腹から、口から、声帯から発せられた音だとすぐにわかった。 僕は今、両の腕を、肘から、下、切断、さ、れ、た。 あ゛ぁぁぁぁぁぁッ!? 激痛で思考が鈍る。目の前に対峙した異形の生物について考える余裕は残っていなかった。 肘から下が勢いよく血を放つ。人体に血がこ…
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神と僕と魔法を夢で(1)

〈警告、警告。直ちにMAKINAシステムを起動せよ。ハリーアップ&スタンドアップ〉 音も光も感じない世界で、ただそれだけが脳に直接呼び掛けるのを感じた。 よくわからない、ここは何だ?これは夢なのか? 現状はわからない。だけど直感的にこの静寂の世界が終わりに近づいていることを理解している。 それはやっぱり正解だった。正…
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